# Misskey install shell script v3.0.0 Misskeyを簡単にインストールするためのシェルスクリプトができました! いくつかの質問に答えるだけで、UbuntuサーバーへMisskey(v12)を簡単にインストールできます! また、アップデートスクリプトもあります。 [v12の場合はこちら](https://github.com/joinmisskey/bash-install/blob/a096e874f93d493aa68975a31be9ce12d644e767/README.md)\ [**English version**](./README.en.md) ## ライセンス [MIT License](./LICENSE) ## 準備するもの 1. ドメイン 2. Ubuntuがインストールされたサーバー 3. Cloudflareアカウント(推奨) :::danger 一度使用を始めたサーバーのドメイン・ホスト名では、データベースを作り直さないでください! ::: Let's Encryptの認証を試行できる回数が少ないので、サーバーのネットワークやDNSの設定を十分確認してからインストールを開始してください。 ## Cloudflareの設定 Cloudflareを使う場合、Cloudflareのドメインの設定を完了してからインストールを開始するようにしてください。\ ネームサーバーの適用には最大で3日程度かかる場合があります。 また、nginxとCloudflareを設定する場合、Cloudflareの設定画面にて、 - DNSを設定してください。 - SSL/TLS設定にて、暗号化モードを「フル」に設定してください。 ## 操作 ### 1. SSH サーバーにSSH接続します。\ (サーバーのデスクトップを開いている方はシェルを開きましょう。) ### 2. 環境を最新にする すべてのパッケージを最新にし、再起動します。 ``` sudo apt update; sudo apt full-upgrade -y; sudo reboot ``` ### 3. インストールをはじめる SSHを接続しなおして、Misskeyのインストールを始めましょう。 ただ、インストール前に[Tips](#tips)を読むことを強くお勧めします。 ``` wget https://raw.githubusercontent.com/joinmisskey/bash-install/main/ubuntu.sh -O ubuntu.sh; sudo bash ubuntu.sh ``` example.comは自分のドメインに置き換えてください。 ### 4. アップデートする アップデートのためのスクリプトもあります。 アップデートスクリプトは、環境のアップデートは行いません。CHANGELOG(日本語)および[GitHubのリリース一覧(英語)](https://github.com/joinmisskey/bash-install/releases)を参考に、適宜マイグレーション操作を行なってください。 まずはダウンロードします。 ``` wget https://raw.githubusercontent.com/joinmisskey/bash-install/main/update.ubuntu.sh -O update.sh ``` アップデートしたいときにスクリプトを実行してください。 ``` sudo bash update.sh ``` - systemd環境では、`-r`オプションでシステムのアップデートと再起動を行うことができます。 - docker環境では、引数に更新後のリポジトリ名:タグ名を指定することができます。 ## 動作を確認した環境 ### Oracle Cloud Infrastructure このスクリプトは、Oracle Cloud InfrastructureのAlways Freeサービスで提供されている2種類のシェイプのいずれにおいても動作します。 - VM.Standard.E2.1.Micro (AMD) - VM.Standard.A1.Flex (ARM) [1OCPU RAM6GB or greater] iptablesを使うようにしてください。 ## Issues & PRs Welcome 上記の環境で動作しない場合、バグの可能性があります。インストールの際に指定された条件を記載の上、GitHubのIssue機能にてご報告いただければ幸いです。 上記以外の環境についてのサポートは難しいですが、状況を詳しくお教えいただければ解決できる可能性があります。 機能の提案についても歓迎いたします。 # Tips 選択肢の選び方や仕様についてなど。 ## Systemd or Docker? v1から、インストールメソッドにsystemdとDockerとを選べるようにしました。 Dockerと言っても、**MisskeyだけをDockerで実行**し、RedisやPostgresなどはホストで直接実行します。\ [docker-composeですべての機能を動かす方法については、mamemonongaさんが作成したこちらの記事がおすすめです。](https://gist.github.com/mamemomonga/5549bb69cad8e5618e5527593d4890e0) Docker Hubイメージを使う設定であれば、Misskeyのビルドが不要になるため、**一番お勧めです**。\ ただし、マイグレーションは必要なので、アップデート時にMisskeyを使えない時間がゼロになるわけではありません。\ また、Misskeyのビルド環境を準備しない(git pullしない)ので、フォークを動かしたくなった時に設定が面倒になります。 ローカルでDockerをビルドする方式は、パフォーマンス面で非推奨です。 systemdは、Docker Hubにイメージを上げるまでもないものの、フォークを使いたい場合にお勧めです。 お勧めする順番は次の通りです。 1. Docker Hub 2. systemd 3. Dockerビルド ## nginxを使うかどうか サーバー1台でMisskeyを構築する場合は、nginxの使用をお勧めします。 ロードバランサーを設置する場合にはnginxをインストールせず、[Misskeyのnginx設定](../resources/nginx/)を参考にロードバランサーを設定するのがよいと思います。 ## Add more swaps! スワップを設定している場合、メモリが合計で3GB以上でなければスクリプトが動作しないようになっています。 ## 途中で失敗してまたスクリプトを実行する場合 万が一途中で失敗してもう一度スクリプトを動作させる場合、次のことに注意してください。 - RedisやPostgresのインストールが終わっている場合、「install locally」はNoにしてください。\ host・port設定はそのままEnterを押します。 ユーザー名やパスワードは、前回実行した際に指定したものを入力します。 ## .envファイルについて インストールスクリプトは、2つの.envファイルを作成します。\ アップデートの際に使用します。 ### /root/.misskey.env misskeyを実行するユーザーを覚えておくために必要です。 ### /home/(misskeyユーザー)/.misskey.env systemdの場合に生成されます。\ \ 実行されているコンテナとイメージの番号を保存しています。 ### /home/(misskeyユーザー)/.misskey-docker.env Dockerの場合に生成されます。\ 実行されているコンテナとイメージの番号を保存しています。\ コンテナの番号はアップデートの際に更新されます。古いイメージは削除されます。 ## 自分で管理する インストール後、構成を変更する際に役立つかもしれないメモです。 "example.com"を自分のドメインに置き換えて読んでください。 ### Misskeyディレクトリ Misskeyのソースは`/home/ユーザー/ディレクトリ`としてcloneされます。\ (ユーザー、ディレクトリの初期値はともにmisskeyです。) Misskeyディレクトリへは、以下のように移動するとよいでしょう。 ``` sudo -iu ユーザー cd ディレクトリ ``` もとのユーザーに戻るにはexitを実行します。 ``` exit ``` ### systemd systemdのプロセス名はexample.comです。\ たとえば再起動するには次のようにします。 ``` sudo systemctl restart example.com ``` journalctlでログを確認できます。 ``` journalctl -t example.com ``` 設定ファイルは`/etc/systemd/system/example.com.service`として保存されています。 ### Docker DockerはMisskeyユーザーでrootless実行されています。 sudo でMisskeyユーザーに入るときは、`XDG_RUNTIME_DIR`と`DOCKER_HOST`を変更する必要があります。 ``` sudo -iu ユーザー export XDG_RUNTIME_DIR=/run/user/$UID export DOCKER_HOST=unix://$XDG_RUNTIME_DIR/docker.sock # プロセス一覧を表示 docker ps # ビルド (リポジトリ: local/misskey:latest) docker build -t local/misskey:latest ./misskey # docker run docker run -d -p 3000:3000 --add-host=docker_host:10.0.0.1 -v /home/misskey/misskey/files:/misskey/files -v "/home/misskey/misskey/.config/default.yml":/misskey/.config/default.yml:ro --restart unless-stopped -t "local/misskey:latest" # ログを表示 docker logs --tail 50 -f コンテナID ``` ワンライナーなら次のようにします。 ``` sudo -u ユーザー XDG_RUNTIME_DIR=/run/user/$(id -u ユーザー) DOCKER_HOST=unix:///run/user/$(id -u ユーザー)/docker.sock docker ps ``` ### nginx nginxの設定は`/etc/nginx/conf.d/example.com.conf`として保存されています。 ### Redis requirepassとbindを`/etc/redis/misskey.conf`で設定しています。 ## Q. アップデート後に502でアクセスできない Dockerでは、起動後にマイグレーションをするため、すぐにアクセスできません。\ マイグレーションが終わっているかどうか確認してみてください。 systemdの場合では、pnpm installに失敗している可能性があります。 Misskeyディレクトリで次の内容を実行し、もう一度アップデートを実行してみてください。 ``` pnpm run clean-all ``` journalctlでログを確認すると、たいていre2が云々という記述が見当たります。 ## Q. 同じサーバーにもう1つMisskeyを建てたい スクリプトは同じサーバーに追加でMisskeyをインストールすることは想定していません。\ 幾つかの設定が上書きされるか、途中でエラーになってしまうでしょう。